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子どもに目薬をさすコツ

目薬な苦手な子どもでも、これなら大丈夫!
眼科医が教える、一滴必中のさし方とは

目薬な苦手な子どもでも、これなら大丈夫!眼科医が教える、一滴必中のさし方とは
画像素材:PIXTA

目薬をさすそれだけのことなのに

目薬を点眼されるのがきらいで、逃げまわったり、押さえつけて、いざ、点眼しよう!と思っても、暴れてうまく目に入らず、ほっぺたにポタポタ垂れて、何滴もムダにしてしまったりすることってありませんか? 目薬をさすそれだけのことなのに、子どもが相手だとなかなかうまくいかないものです。

そこで今回、子どもたちの近視や斜視、弱視などの治療に携わってきたCS眼科クリニック院長の宇井牧子先生に、子どもの目薬を上手にさすコツをうかがいました。

「まず、子どもに目薬をさすのは、“泣いていないとき”が大原則です。泣いているときに目薬をさしても、薬の成分が涙と一緒に流れていってしまうので、意味がありません。就学前くらいまでの小さい子どもの場合は、歯磨きの仕上げ磨きと同じ要領で、図のように親御さんの足の上に子どもを仰向けに寝かせて、顔の真上から目薬をさします」

「目薬がニガテな子どもは、点眼する前から目をギュッとつぶってしまうことも多いのですが、まつ毛の上から落としても、まぶたのすき間からしみ込んでいくので、大丈夫です。必ずしも、ぱっちり目を開けた上から点眼しないとダメ、というわけではないのです」(宇井先生)

まつ毛の上からでも効果があるのなら、何とかできそうですよね!

目薬の濃度は、1回に1滴、点眼すればいいようになっているので、“今のは外したかも”と、続けて何滴もさしてはいけません。また、ねらいを定めようと思うあまり、目薬を持った手を目に近づけすぎて、容器の先端がまつ毛やまぶたに触れてしまわないように気をつけましょう。容器に雑菌が付着する危険性があるからです。特に、ステロイド系の点眼薬や近視治療の点眼薬などは、何滴もさしてしまうと濃度が濃くなります。医師の指示通りの使い方を守りましょう。

さらに、宇井先生は「目薬の保管には、十分に注意を」と付け加えます。「誤飲などの事故を防ぐ意味で、目薬は子どもの手の届かないところに保管することを守ってください。下に小さい弟妹がいる場合は、特に気をつけなければいけません。小さい子どもは、何でもマネをしたがるので、手の届くところに目薬があったら、必ず手を伸ばします。そうして、口に入れてしまったり、容器ごと目をつついてしまったりという事故につながります」

また、以前に処方された目薬や、薬局で買っておいたものが残っている場合、開封済みのものは1ヶ月を目安に処分しましょう。目薬は、何度もフタを開けたり閉めたりするので雑菌が入りやすい構造です。たくさん残っていたとしても、古いものを使わないようにしましょう。
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