近視対策アイテム

子どもを持つ社員の実体験から誕生
家庭ではもちろん、今や、学校などの教育現場でも、デジタルデバイスを使うことが当たり前になり、子どもたちは視力が低下することが避けられない環境に囲まれています。だからこそ、せめて家庭では、子どもの視力低下に対策を講じておきたいもの。そんなときに役立つ近視対策アイテムが、最近、登場しています。キングジムの近視対策ライト「めまもりん」も、そうしたアイテムの1つです。
子どもは集中すると、ゲーム端末やタブレット画面にどんどん顔を近づけてしまいがちです。そこで、画面からの距離が約30センチメートル以内に近づいたときに、「めまもりん」が、LEDライトの点滅とブザーで警告してくれます。背面のクリップでさまざまなデバイスに取り付けられる上に、スタンドで机に置いて使うこともできる点もとても便利です。
それにしても、大手文房具メーカーのキングジムが近視対策アイテムを開発・発売したのは、少々意外な気がします。その経緯について、開発本部電子文具開発部デジタルプロダクツ課 リーダーの小島沙織さんが話してくれました。
「子どもを持つ社員の実体験がきっかけです。子どもがタブレットで動画を見ているとき、『目を近づけすぎだよ!』と大人は注意しますが、何度も注意したり、子どもに気を配り続けたりするのは大変ですよね。一方、子どもも、注意されると最初は頑張って目を離しますが、具体的にどのくらい距離を取ればよいのか分からず、だんだん姿勢が元に戻り、また注意されて、嫌な気持ちになってしまいます。何度も注意する親の大変さと何度も注意される子どものモヤモヤ、両方を解決する商品を作れないだろうかと考えたのが出発点です。
また、昨今はタブレットやゲーム機等のデジタルデバイスが普及し、昔より子どもが目を酷使する機会が増えました。街中でも近い距離でゲーム端末やタブレットを触る子どもをよく見かけることから、同じような悩みを抱える親御さんも多いのではと考え、開発をスタートしました」
目が近づくと、ライト&ブザーでお知らせ
開発のポイントは、小さい子どもでも直感で分かるように、言葉以外でお知らせをすることです。対象物と目を離す距離を文部科学省や眼科医が推奨する30センチメートルに設定。それより目が近づくと、光と音でお知らせする仕組みです。ライトだけでなく、ブザーも付けたことで、親御さんが離れた場所にいても、子どもの目が近づきすぎていることに気づけます。さらに、ライトはほんわり光るやさしい印象に、ブザーは消音切り替えも可能な仕様で、光や音の刺激が苦手な子どもにも配慮しています。
一見、シンプルなデザインながら、できるだけ多くの人に自由度高く使ってもらえるよう、細かな工夫・配慮が随所に凝らされているのが、「めまもりん」の特長です。

「一番苦労したのは、クリップの開発です。何度も試作を重ねた末、ゲーム端末やタブレットを挟んだときの強度を担保するために、背面から挟み込む形に落ち着きました。滑り止めとデバイスの傷つけ防止のためのシリコンパーツは、当初は薄いシートを貼り付ける想定でしたが、使用するうちに剥がれて、子どもが誤飲する懸念も踏まえ、立体成形したパーツをはめ込む方向性にシフトチェンジしています。
子どもが近視になるのは、デジタルデバイスの使用に限らず、机で本を読んだり字を書いたりする場面にもあると考え、クリップだけでなく、背面にスタンドを付けることで、机に直置きしても使えるようにしました」(小島さん、以下同)

“早く買えば、よかった! 親以上にピーピーうるさいので、最初から距離をとってタブレットを見ています”“すごい! 効果、てき面! タブレットにも付けられるし、机に置いても使える。普段は紙すれすれまで顔を近づけて書いていた息子も、良い姿勢で書くようになりました”などの声が利用者から寄せられている「めまもりん」は、ECサイトを中心に販売されており、学校や保育現場向けの通販でも取り扱いが増えているそう。
「子どもの近視は一度進行するとなかなか元には戻らないので、早めの対策が必要です。『めまもりん』を、大人も子どももストレスなく近視対策をするための一助としていただけたら幸いです」
~以上~
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